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2011/06/15 (Wed)
ノルマンディー上陸作戦を記憶するビーチ No.2
ノルマンディー海岸見学のために、わざわざ引き潮の時間を狙っていくのにはわけがあります。
遠浅のため、潮が引くと大きなビーチが出現するのですが、それと共に現れる第二次世界大戦の遺物がゴールドビーチに転がっているからです。
潮が引くと現れる、当時の遺物
満ち潮になると、緑色のところまで水が来る。海の向こうにも遺物が見える。
これも上陸作戦と関係があるだろうことは誰でもわかりますが、いったい何に使ったんでしょうね?
この答えがD-Day博物館の中にありました。
ゴールドビーチに作られた人工の港
6月に連合軍が上陸作戦に成功した後は、各国の連合軍は内陸地へ進軍しました。
そこで必要になるのが、後方からの物資および人員輸送拠点。
しかし、港を有するシェルブール(北ノルマンディーの西の果て)を陥落するのに手間どり、やっと手に入れたのは8月末で、それもドイツ軍によってすでに港湾施設は破壊され、再び港としての機能を持たせるのに時間がかかりました。
そのため、連合軍は上陸作戦によって手中に入れた場所に人工港を作ることを余儀なくされ、選ばれたのがこのゴールドビーチと、激戦のあったオマハビーチでした。
すでに連合軍はこの地域の制空権を取っていたので、人工埠頭建設の邪魔が入ることはありませでしたが、浜が遠浅なために輸送船を直接ビーチに着けることができない。
そこで、戦車も通れる巨大な橋を有した、大規模な人工港、マルベリー・ハーバーが作られました。
Mulberry Harbor(Wipedia英語版)
Mulberry-Hafen(Wikipediaドイツ語版)
Wikipediaには各国が公開している当時の写真がたくさんアップされているので、当時の様子を実際に見ることができます。
上の写真は、当時のゴールドビーチに作られた人工港です。
手前に見えるのが人工の防波堤です。
右側に四角いブロックが並んでいるのはわかると思いますが、右側が何かわかりますか?
左側は船を利用した防波堤です。
ここにはたくさんの老朽船が集められ、防波堤予定地域に次々に沈められました。
船が足りなくなった後は、大きなコンクリートブロックを沈めて防波堤を完成させました。
人工防波堤で波に守られた内側には船舶が接岸することのできるハシケ状の埠頭が作られ、そこから長い組み立て式の橋を使って、遠浅のビーチに物資を運びこみました。
博物館では埠頭の大きなモデルが置いてあって、詳細まではっきりと見ることができますが、光がガラスに反射してしまい、写真を撮れませんでした(残念)
なので、角から撮れた下の1枚だけではありますが、埠頭から延びる橋がどのようになっていたかはわかると思います。
満干潮でも問題なく埠頭へ行くために、橋が使用された
橋の向こうに大規模なハシケ状埠頭が見える
この人工港は上陸作戦開始翌日の6月7日から13日をかけて作られましたが、オマハビーチでは暴風のため、完成直前にして壊滅的なダメージを受けました。
そのため、一つだけになったゴールドビーチの港はフル活動となり、シェルブール港が使えるようになる10月末まで、連合軍に物資と人員を供給し続けました。
さて、ここで記事の冒頭に戻りますが、未だにゴールドビーチに残る当時の遺物が何なのか、これでわかったでしょうか?
そう、あれは当時の橋だったんですね。
そして、海の向こうの物体は、防波堤に使われたコンクリートのブロックです。
Google mapにも、はっきりと映っています。
このままでも機能しますが、地図の下のリンクで地図が拡大します。
旧防波堤を地面から撮った写真がWikipediaにあったので、載せておきます。
Google map を拡大してみると、左側の海面に格子模様の巨大なブロックが見えますが、これが下の写真の部分です。
防波堤に使われた巨大なブロックの近影
記事上部の写真の背景に映っていた遺物が、この防波堤
ノルマンディー上陸作戦は、映画やドキュメンタリーによく取り上げられるので結構知っていますが、ここにマルベリー港と呼ばれる大きな人工港が作られたのは全く知りませんでした。
D-Day博物館ではこの人工港に関する展示も多く、港建設の様子を当時撮影された映像で見ることもできます。
あちこちに残る、破壊されたドイツ軍の「大西洋の壁」とともに、ゴールデンビーチのマルベリー港はノルマンディー上陸作戦観光には欠かせない場所となっています。
平和な風景の中に残る生々しい傷跡は、D-Dayに死んでいった無数の兵士たちの無念が残っているようで、歴史を感じずにはいられません。
遠浅のため、潮が引くと大きなビーチが出現するのですが、それと共に現れる第二次世界大戦の遺物がゴールドビーチに転がっているからです。
潮が引くと現れる、当時の遺物
満ち潮になると、緑色のところまで水が来る。海の向こうにも遺物が見える。
これも上陸作戦と関係があるだろうことは誰でもわかりますが、いったい何に使ったんでしょうね?
この答えがD-Day博物館の中にありました。
ゴールドビーチに作られた人工の港
6月に連合軍が上陸作戦に成功した後は、各国の連合軍は内陸地へ進軍しました。
そこで必要になるのが、後方からの物資および人員輸送拠点。
しかし、港を有するシェルブール(北ノルマンディーの西の果て)を陥落するのに手間どり、やっと手に入れたのは8月末で、それもドイツ軍によってすでに港湾施設は破壊され、再び港としての機能を持たせるのに時間がかかりました。
そのため、連合軍は上陸作戦によって手中に入れた場所に人工港を作ることを余儀なくされ、選ばれたのがこのゴールドビーチと、激戦のあったオマハビーチでした。
すでに連合軍はこの地域の制空権を取っていたので、人工埠頭建設の邪魔が入ることはありませでしたが、浜が遠浅なために輸送船を直接ビーチに着けることができない。
そこで、戦車も通れる巨大な橋を有した、大規模な人工港、マルベリー・ハーバーが作られました。
Mulberry Harbor(Wipedia英語版)
Mulberry-Hafen(Wikipediaドイツ語版)
Wikipediaには各国が公開している当時の写真がたくさんアップされているので、当時の様子を実際に見ることができます。
上の写真は、当時のゴールドビーチに作られた人工港です。
手前に見えるのが人工の防波堤です。
右側に四角いブロックが並んでいるのはわかると思いますが、右側が何かわかりますか?
左側は船を利用した防波堤です。
ここにはたくさんの老朽船が集められ、防波堤予定地域に次々に沈められました。
船が足りなくなった後は、大きなコンクリートブロックを沈めて防波堤を完成させました。
人工防波堤で波に守られた内側には船舶が接岸することのできるハシケ状の埠頭が作られ、そこから長い組み立て式の橋を使って、遠浅のビーチに物資を運びこみました。
博物館では埠頭の大きなモデルが置いてあって、詳細まではっきりと見ることができますが、光がガラスに反射してしまい、写真を撮れませんでした(残念)
なので、角から撮れた下の1枚だけではありますが、埠頭から延びる橋がどのようになっていたかはわかると思います。
満干潮でも問題なく埠頭へ行くために、橋が使用された
橋の向こうに大規模なハシケ状埠頭が見える
この人工港は上陸作戦開始翌日の6月7日から13日をかけて作られましたが、オマハビーチでは暴風のため、完成直前にして壊滅的なダメージを受けました。
そのため、一つだけになったゴールドビーチの港はフル活動となり、シェルブール港が使えるようになる10月末まで、連合軍に物資と人員を供給し続けました。
さて、ここで記事の冒頭に戻りますが、未だにゴールドビーチに残る当時の遺物が何なのか、これでわかったでしょうか?
そう、あれは当時の橋だったんですね。
そして、海の向こうの物体は、防波堤に使われたコンクリートのブロックです。
Google mapにも、はっきりと映っています。
このままでも機能しますが、地図の下のリンクで地図が拡大します。
旧防波堤を地面から撮った写真がWikipediaにあったので、載せておきます。
Google map を拡大してみると、左側の海面に格子模様の巨大なブロックが見えますが、これが下の写真の部分です。
防波堤に使われた巨大なブロックの近影
記事上部の写真の背景に映っていた遺物が、この防波堤
ノルマンディー上陸作戦は、映画やドキュメンタリーによく取り上げられるので結構知っていますが、ここにマルベリー港と呼ばれる大きな人工港が作られたのは全く知りませんでした。
D-Day博物館ではこの人工港に関する展示も多く、港建設の様子を当時撮影された映像で見ることもできます。
あちこちに残る、破壊されたドイツ軍の「大西洋の壁」とともに、ゴールデンビーチのマルベリー港はノルマンディー上陸作戦観光には欠かせない場所となっています。
平和な風景の中に残る生々しい傷跡は、D-Dayに死んでいった無数の兵士たちの無念が残っているようで、歴史を感じずにはいられません。
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