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旅行+生活情報+ドイツ語と、ちょっと言いたい今日のドイツ

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今年もABI:アビ(Abiturアビトゥーア)の季節がやってきて、高校生達が卒業試験に臨みました。

卒業試験といっても、ただの試験ではありません。
ドイツの場合は大学進学資格を獲得するための試験で、これに受かれば一生大学入試を受ける必要なく、いつでも大学に行くことができます。

ただし、試験に落っこちれば高校卒業資格は取れず、Realschule(中学校)の資格止まりになり、後々の就職にも影響してくるので、生徒たちも家族も真剣です。

日本では考えられないけど、アビトゥーアの前には学校が用意した場所に、家族が我が子の検討を祈って激励ポスター(布)を吊り下げます。
手書きから印刷したものまで様々ですが、祈りはひとつ。

頑張れ!

近くの高校でみんなの力作を見てきたので、どんな作品があったかご紹介してみますね。
試験は体育館に机を並べて行われるので、校舎から体育館までの通路がポスターの場所になってました。そこだけでは場所が足りなくて、他の場所にまではみ出してましたよ。

通路の外側

通路の反対側

通路の内側

未だに若者に人気のサウスパーク
名前は知らないけど、ゲームによく登場している羊

注文印刷されたポスター

手書きのミッキー、上手いね~

デザインいいね!下のキャラはゲームに登場してる。

試験の結果はもうすぐ出るはずで、それまで生徒たちは学校も休み。
もし結果がよければ、今度学校に行くのは卒業式の時くらい。

成績がわずかに及ばない場合は口頭試験が受けられ、上手くいけば合格できるかもしれない。

でも、もし落っこちたら、留年届を出して来年もう一度挑戦するか、高校卒業資格を諦めるかを選択しなければなりません。

結果が出るまでの期間はドキドキものです。
不得意な学科は成績が心配ですものね。
息子のときは、私までドキドキしてましたよ~


ところでドイツにお住まいの方、知ってます?
ドイツには日本にないシステムがあって、学科の成績は総合平均点で付けられるんです。
つまり、不得意な学科の成績が悪くても、他の学科の成績がいいと合格できるんです。

ヘッセン州の場合は、ドイツ語、英語、数学の間でこの平均点システムが適用されてます。
例えば、数学が「5」だとします。
ドイツの成績は日本と逆なので、「5」は最悪の成績なわけですが、もし英語とドイツ語が「2」だと、数学を含めた平均点が「3」になり、合格するんです。
不得意な学科がある生徒たちにとっては、このシステムは重宝ですよね。

ただ、大学の人気学科は学生の応募が殺到して競争率が高くなるために、成績のいい順から受講を許可していくので、アビトゥーアの成績が悪いと希望する学科が受講できない場合はあります。


ところで、ドイツでは高校卒業後1年ほど他のことをしたり、海外で様々な体験をしてから大学に進む学生も少なくなく、大学に入った後も勉強する学科を変更して他の大学に行く場合も多くあります。

こういう場合も、アビトゥーアに合格してさえいれば、いつでも好きな時に好きな大学の学科を選べるので、日本と比べてすごく自由で便利です。

え、なぜそんなことができるのかって?
それはですね、ドイツの大学の80%以上が国立だからなんですよ。
そして、このシステムは私立大学にも適用されています。

アビトゥーアがいかに大事か、これでお分かりいただけたと思います。
家族がこれだけ力を入れるのにも、大きな理由があるんですよね。

泣いても笑っても結果は来る。
今年試験を受けた皆さんの合格をお祈りしますね!

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久々にブログに帰ってきました~

長い休止の間何をしていたかというと、またもや旅行屋さんになってたんですよ。
今回は今までと違って、行く場所が壮大です。
予算も今までで最大で、まさしく清水寺から飛び降りた気分。
また地道に稼がなきゃなあ・・・

さて、壮大な場所というとどこだと思います?
日本からなら行けるけど、ドイツからでは絶対行けないだろう所、オーストラリア。
それも、太っ腹の2か所訪問。

Friendly Female Koala
オーストラリアと言えばコアラちゃ~ん(Wikipedia より)

ツアーも見てみたけど、長距離飛ぶのに5日間のツアーしかないの。
移動時間を差っ引くと、実質の観光はたったの3日ですよ!
14万ほどもするツアー料金でたったの3日って、少なすぎない?
時間のない日本人にはそれでも大人気のようですが、私は絶対ノーサンキュー!
ということで、個人旅行することにしました。

そうなると、格安航空券探しの始まりです。
予算は航空券とホテル代で大きく左右されるから、贅沢は言っていられない。
帰国便になら絶対選ばない中国東方航空も、最安値だったので我慢することにしました。

チケットはオープンジョー。
オープンジョーというのは1か所への往復ではなく、到着先から移動した別の都市から帰ってくるチケットです。
日本出発なので、日本で売られている格安航空券も見たけど、なぜかヨーロッパで買う方が断然安い。なぜなんでしょうねえ・・・?

因みに、オープンジョーというのは、英語で「開いた顎」という意味。
これがドイツ語だと、ガーベルフルークで「フォーク状の飛行」になる。
全く違う物を例えてるけど、先が開いてるのは同じですな。

AUS uluru
オーストラリアのヘソ、エアーズロック(Wikipedia より)

オーストラリアの目玉と言えば、世界で二番目に大きな一枚岩、エアーズロック。
オーストラリアへは28年前に行ったきりなのでもう一度行ってみたいけど、エアーズロックはオーストラリアのど真ん中にあるので移動だけで結構の出費になってしまい、無理。

シドニーなら航空券ももう少し安くなるけど、大都会には行きたくない。
ということで、旅行者に人気のあるメルボルンとケアンズを選択しました。

メルボルンはヨーロッパの雰囲気が漂う街ですが、なんといってもフィリップ島のペンギンツアーが世界的に有名です。
世界最小のフェアリーペンギンが夕方に狩りから戻ってきて、自分の巣までヨチヨチ歩いていく様は可愛いの~



ケアンズはグレートバリアリーフの玄関口で、手軽に行けるサンゴ礁の島、グリー島には観光客が毎日殺到します。
グリーン島ではグラスボート、シュノーケリング、シーウォーカーなどのアトラクションがありますが、その中で興味深いのがシーウォーカー。
泳げない人でも丸いヘルメットをかぶって海底を歩ける設備で、それを使った面白い動画があるので持ってきました。



28年前はケアンズなんて小さな町だったけど、ずいぶんと様変わりしたみたい。
聞くところによると、カンタス航空の姉妹会社であるジェットスターが日本から直行便を出してからは、ケアンズに日本人が大挙するようになり、そのせいで物価も高くなったそう。
中央駅は駅ビルになり、すっごい数の店やレストランが入ってるし、日本人用にと日本語で書かれた案内もあちこちにあるそう。
いやだなあ、日本人ゾロゾロなんて・・・


ともかく、航空券はすでに予約終了。
ホテルも確保したし、あとは観光ビザを入手するだけ。
8月に帰国した後、出発です。
航空券は変更不可だから、病気にならないように気を付けなくちゃね~

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さて、退院後の自宅療養が始まりました。

退院後1週間は自宅で療養するようにと言われていましたが、ベッドで寝ていなければいけないわけではない。
体調はすごくいいし、患部が痛むわけでもないので、退院した日から料理だけ始めました。
入院する前に掃除洗濯はしておいたから、しばらくは大丈夫だし。

しかし、家族は私が料理しているのを至極当たり前に受け止めているのがちょっとねえ・・・
手伝ってやろうとか、今日はしなくていいよとか、誰か言えないのかね?
そりゃ病院で「退屈だ~」とは言ったけど、一応手術後まだ3日目なんだよ。
もうちょっと心遣いがあってもいいんじゃないの?

しかし、それよりもっと心遣いが欲しかったのが猫のお世話。
猫はママが帰ってきたから、さっそくご飯をねだったり、早朝に起こしにきたりするんだけど、これも家族は当たり前に受け止めている。
というか、いつもの通り、猫が私を起こしに来るのを、ダンナは気が付いていない・・・

さすがに、ご飯を置くときのしゃがむ動作はちと辛いんですよ。
それに、キキは時々ベッドで寝ている私の体の上に飛び乗ってくるので、患部の上に着陸しないかと非常に怖い!
実際に、1度キキが患部のすぐそばに着地したことがあって、冷や汗かきましたemoji

しかし、翌日もその翌日も、家族は心遣いの欠片も見せない。
ちっ、入院前に掃除洗濯しておいて正解だったぜ・・・

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手術後1週間、ついに必要にかられて掃除洗濯をしました。
内臓を手術したわけではないので、体に負担はかからないんですよね。

みんなには、家で安静にしてなよ、と言われたけど、料理と猫の世話しかしてないし~と思っていたんですが、掃除に洗濯もしたし、やはりちょっと動き過ぎたみたいです。

入院中はドレーンのおかげでなんともなかったのに、退院後数日してから患部の下部にうっ血が起こり、痛んできた。
皮膚を見れば、明らかに内出血した後がくっきりと浮かび上がってました。
それに、ドレーンのために開けた穴の部分が痛む・・・

経過が良好だからと言って、侮ってはいかんですのう。
傷口が安定するまではあまり動いてはいけない。
後悔先に立たず。

ところで、退院した時に今日からもうシャワーを浴びていいと言われていたのですが、さすがにその日は心配で、翌日にしました。
病院で貼ってもらった絆創膏はシャワーの後新しいのに替えないといけないんだけど、普通の絆創膏では小さすぎるので、車用の期限切れになった救急箱の中からいい大きさのガーゼを使用。

でも、これから何度も絆創膏を替えないといけないので、大きなタイプはないかとamazon で探してみたら、いいくらいの大きさのタイプの絆創膏を発見しました。
さっそく注文してみたら病院で使用するタイプの絆創膏で、皮膚にも優しくて二重丸!
50枚入りで多いけど、大きな怪我をしたときに使えるから、保存しておけばいいよね。

数種類の大きさがある、病院用の絆創膏

自宅療養も1週間経ったころ、病院の外来科に再度お出かけです。
手術で切除した腫瘍が検査に回されていたので、その結果を教えてもらえたんですが、予想通り悪性ではなかったとのこと。
手術跡の傷の治癒も順調で、皮膚から飛び出ていた手術用糸を切ってくれました。
この糸は体内で自然に溶けていくんですが、体外に出た糸は切らないとそのまま残っちゃうんですよね。

これで病院とは本当にサヨナラです。
今度は乳がん検診に行けばいいと言われました。

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無事に自宅療養も2週目に入り、仕事も開始しようと思っていたんですが、家では全く関心を示さないダンナが、なぜか変な気遣いを見せ始めました。
仕事は自分がやるから、私は家でゆっくりしていたらいいよ、って言うんです。

夕方から始まる室内プールの仕事は、実はダンナの副職場で、いつも二人で仕事してるんですが、私が行けないときはダンナが私の仕事もしてくれてます。
ヒマな仕事だから、私がいなくても困らないんですな。

そりゃあ、仕事場までは息子に送って行ってもらわないといけないけど、そこで気遣いを見せるって何なのよ?
それよりも、家事を助けてくれたらもっと助かったのに~(ブツブツ)


自宅療養も2週間を過ぎると内出血も治癒し、傷口も大分きれいになってきました。
退院後すぐはゆっくり歩かないと痛かったけど、その痛みも少なくなってきました。
療養3週間めに入り、自転車で仕事場まで行ってみたけど、問題なし。
傷口が肌着に擦れるとまだ痛みはあるけど、絆創膏もお役御免となりました。

これで遠出も解禁。
来週はお友達とフランクフルトに出かける予定です。

結局、猫も家族も気遣ってくれなかったけど、無事に自宅療養も終了となりました。
まだ傷の内部が完治してないから、エアロビクスはもう少し休むかもしれないけど、これからは普通通り生活できます。

祝、手術・療養生活終了だい!

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前回の続きです。

手術日

麻酔から覚めて頭がはっきりしてきた頃、看護婦さんが「夕食食べますか?」と聞いてきました。はっきり言ってそんなにお腹が空いているとは感じなかったけど、朝から何も食べていなかったので食べたほうがいいかな?と思い、持ってきてもらいました。

姑が同じ病院に入院していたので、どんな食事かはすでに見ていたけど、黒パントースト2枚とハム1枚とチーズ1枚だけってのは少なくない?
そんなにお腹が減っていなかったから別に良かったけど、翌日の夕食も全く同じだった。

以前入院した病院はパンの種類やハムの種類を選べたし、昼食も普通食は3種類くらいあって選べたけど、ここの普通食は普通タイプとダイエット食のみ。
でもって、食事の希望を聞きに来た人は肉の種類しか言わないので、部屋に置いてある献立表を先に見ていないと、自分がどちらを選んだのかわからない。

因みに、翌日の昼食は希望を言う機会がなかったのでグラーシュスープとジャガイモ他の普通食だったけど、2日後は鶏肉を選んだらダイエット食のほうで、鶏肉のスープとバナナしか来なかったemoji
そして、このスープが塩辛いの!
ちょっと、ここ病院でしょ~?

さて、食後にまたベッドに横になったんですが、頭は重いし、吐き気が湧いてきて、とてもじゃないけど寝られない。
そのうち本当に吐いてしまうんじゃないかと心配になり、痛みはないかと聞きに来た看護婦さんに吐き気止めの薬をもらいました。
大したことないけど、少し痛みがあるので、痛み止めの点滴もしてもらいました。

そして、しばらくすると、いつの間にか寝てしまったようです。
頭の重さも吐き気も麻酔の副作用なんですが、薬が効いてくれてよかった~
翌朝起きたときは、頭はすっきりしてるし、最高の気分でしたよ。

ドレーン

ところで、食事の時に看護婦さんが助けてくれたので気が付いたんですが、両方の患部から長いチューブが出ていて、それがベッドの両側に垂れ下り、その先に小さなペットボトルが着いている。
初めて見たけど、これはDrainage(発音:トリナージェ)と言い、日本ではドレーンと呼ばれているもので、体内に溜まる体液などを排出させるものです。
腫瘍を取った後に空洞ができて血液やリンパ液などが溜まる場合があり、治癒が遅くなる原因となるため、ドレーンで体液を排出させます。

日本のドレーンは先にバッグが付いているようですが、こちらのはまさしくペットボトル。
手術後は血栓予防靴下をはき、手術着のまま長いペットボトルが着いたチューブを下げて歩かないといけないので、可愛らしいとは全く言えない。

でもって、うっかりチューブのことを忘れてベッドから起き上がるとツッと来るんですよ~
何度かやってしまった(^^;)

ドレーンと手術着と血栓予防靴下

手術後も手術着を着ていたので、そのままトイレにも行きましたが、ある午後にトイレから出て手を洗おうとしたら、もう一つある個室から男性が出てくるじゃないですか!

トイレには患者用トイレと書いてあるので、まさか男性が入ってくるなんて夢にも思わなかったから、驚愕以外の何物でもない。無防備な状態でばっちり見られてしまい、絶句状態ですよ。
どれも似たようなドアで分かりづらいけど、ちゃんと普通のトイレがあるんだからそっちを使えよ!

ともかく、それ以降は用心して、トイレに行くだけでもバスローブを着ることにしました。
パジャマが着られると一番いいけど、ドレーンが着いてるし、左腕には麻酔用の点滴針がまだ刺さっていたし、右手の甲にも点滴針が刺さっているので着替えにくいし・・・
結局退院するまで手術着にバスローブを羽織って歩いてました。

手術翌日

さて、手術翌日からは薬を全く貰わなかったんですが、なぜか痛みは全然ない。
昨夜の痛み止め点滴が長く効いていたんでしょうかね?
麻酔の副作用もなくなり、気分は爽快です。

そうなると、今度は寝ているのがしんどくなってくるんですよね。
入院用に持ってきた本をベッドで読むのもしんどくなり、今度は散歩を始めました。
散歩と言っても廊下を往復するだけだけど、腰痛持ちの身としては重要です。
横向きにいつも寝ているので、寝返りを打てない状態は腰にきつい!

そのうちそれだけでは時間が持たなくなってきたので、今度は面会室の椅子に座って読書を始めました。でも、そのうち本もほとんど読んでしまって、退屈絶好調!(笑)

その後は、ちょうどその日に家族に持ってきてもらったタブレットで救われましたよ。
タブレットの中にジグソーパズルやナンプレやカードゲームなどを入れておいたので、時間つぶしにはちょうどいい。
なんだか、手術翌日とは思えない1日だったな~


ところで、私の入院と入れ替わりにたった一人の同室者が退院したので、部屋には私一人だったんですが、手術日の夜8時にもう一人入ってきました。
彼女は手術するかもしれない状態だったので絶食でやってきたんですが、翌日の予定時間になってもお迎えが来ない。

看護婦さんに聞いてみても誰も答えられる人はおらず、昨日のお昼から絶食している彼女はひもじくて耐えるのも限度になってくる。
何度も手術時間のことを聞くので、看護婦さんにも迷惑がられ始めていたら、一人の看護婦さんがようやく説明してくれました。

その日の予定時間くらいに救急車が2台ほどサイレンを鳴らして病院に到着したのは知っていたけど、どうやら緊急手術が行われたようです。
恐らく手術に時間がかかったんでしょう。
そのせいで予定されていた手術が軒並み遅れているのだとか。

その日の夜中過ぎに手術が行われるかもしれないということで、彼女はこの日も絶食を余儀なくされました。夜中に手術なんて、外科医がすでに疲れているんじゃないのか?と心配していた彼女でしたが、大病院では夜に外科医チームが交代するので大丈夫だと、看護婦が太鼓判を押してくれました。

私が手術に向かうときに看護婦さんたちが「Alles Gute(ご多幸を祈ります)」と言って送り出してくれたので、寝る前に彼女に「Alles Gute」と言ってあげたんですが、翌日起きたら・・・・・・彼女はまだ病室で寝ていた(アチャ~)

この日は朝にまた一人やってきて、午前中に手術してすぐに退院していったから、彼女は運が悪いとしか言いようがないですな。
でも、私も2日絶食なんて体験したくない!

手術後2日目

同室の一人が2日も食べていないと、自分の食事の時には気兼ねしますよ。
「あなたの前でご飯を食べてごめんね」と言い訳してしまう。
当然向こうは「いいよ、気にしないで」と言うけど、相当辛いよねえ~

前日の夜10時にまた一人入ってきていたので、部屋は現在満室です。
絶食の彼女がおしゃべりタイプなので、誰がどんな病気を持っているかすぐにわかりました。
彼女は子宮の問題で、腹腔鏡の手術と言っていた。
もう一人は妊娠中の胆石だって。
もし誰かがガンだったら、彼女はどう話したんだろう・・・

さて、この日も朝から退屈です。
医者の回診があり、その結果次第では退院してもいいと言われているけど、いつ来るかわからないので、散歩した後またもや面会室で遊んでました。

結構長く遊んだあと、そろそろ部屋に帰らないと医者の回診が終わってしまうかも、という頃に医者の回診がありました。
トイレの後散歩している私に先生が「調子はどうですか?」と聞いてきたので「すごくいいです」と答えると、「じゃあ今日帰りますか?」と先生。

「ドレーンがどんな具合かわからない」と答えると、看護婦に「これまだ出てる?」と聞き、看護婦が「いいえ」と答えるのを聞いて「今日退院していいですよ」と許可が下りました。

とはいえ、それはちょうど昼食前で、私の分はすでに調理されているので、家からは1時に迎えに来てくれるように電話し、ドレーンと点滴の針を抜いてもらった後に着替え、昼食を食べたんですが、迎えの時間まであと30分も余ってしまった。

それでも何とかお迎えが来て、看護婦さんたちに挨拶して病棟を後にしました。
例の絶食の彼女はちょうどトイレだったようで挨拶できなかったけど、未だに何も食べられなくて可哀想だったなあ・・・

さて、家に帰った後何を最初にしたと思います?
自分で薄味のうどんを作ったんですよ。
だって、お昼のチキンスープは塩辛かったし、量も少なかったんだもの。

次回は自宅療養の様子を報告しますね。

拍手[1回]

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退院してから2週間が経ちました。
手術の傷口は大分治ってきましたが、結構深くメスが入ったようで、未だに患部が痛みます。
そのせいで、ブログよりも気分転換ばかりしていていましたが、昨日ドイツ人の知人宅で催された花見の会で楽しいひと時を過ごしたおかげで、やっとやる気が出てきました。

花見の席では知人が炭火で焼いた鯛を用意し、その席で初めてお会いした日本人女性と私が手巻き寿司と味噌汁を用意しました。
知人宅にはちょうどフィンランド人の交換留学生が滞在していたので味噌汁を初体験しましたが、お世辞なしで美味しいと言ってましたよemojiemoji

満開になったうちの桜

ということで、ようやく入院の様子を報告します。
自分の記録として残しておこうと思うので、検査から入院までも簡単に書いておきます。

病気の発見と検査

全女性の2~3%にしか発症しない管内乳頭腫は良性の腫瘍で、それ自体が悪性に変化することはありませんが、周囲の細胞がガンに変化することがあるため、2個以上発見された場合は手術で切除するのが一般的な治療方法です。

私の場合は乳がん検査のマンモグラフィーで影が発見され、その後の超音波検査でさらに腫瘍のようなものが発見されたために細胞診が行われ、その結果から左側に管内乳頭腫が2個(各1cm)あると診断されました。

この時点ですでに切除が決定していましたが、病院の検査から右側にも1個I(1cm)あることがわかり、手術で3個すべてを切除することになりました。

入院前

検査前には結構たくさんの質問票に書きこみ、サインをし、手術前日には病院で医者から手術の説明を聞き、その後麻酔医のところに行ってまたもや質問票に書き込みをし、サインです。

麻酔医のところに行くときには、持病の薬の名前を書いた紙を持って行ったほうがいいです。
私は持っていなくて、名前もうろ覚えだったので、先生がPCで探し当てるのに時間がかかってしまったのですが、その薬は麻酔に影響を及ぼす薬のようで、手術当日は飲んではいけないと言われました。これってすごく重要ですね。

入院直前には家の掃除と洗濯をし、退院してもすぐに家事をしなくてもいいようにしておきましたが、髪の毛も短く切りました。
手術のあと数日はシャワーを浴びることができないので、短いほうが衛生的です。

開腹手術を受けた姑などは3週間もシャワーを浴びることができなかったので、水のいらないシャンプーで髪の毛を洗ってました。
当然、体は濡らしたタオルで拭くことしかできませんでした。

内臓の手術の場合は前日の夕方から絶食になることが多いですが、私の場合は前日の午前0時から絶食で、手術の2時間前から水も飲めませんでした。
麻酔科での説明によると、手術中に胃の内容物が逆流して気道や食道を塞ぐのを避けるためですが、内臓の手術の場合は前日に浣腸して腸の中も空っぽにしておきます。

大きな手術の場合は尿管にカテーテルが入るのでトイレに行く必要もなくなりますが、私のような小さい手術の場合はどうなるのかよくわからなったので医者に聞いてみました。
思った通り、初めから自力でトイレに行くことになるそうです。

入院

 いよいよ手術当日です。
当日の朝、病院の婦人科病棟に着くと病室に案内されました。
部屋は3人部屋で、日本のような個人用カーテンはありません。
私物は鍵付きのロッカーに入れるように言われました。

そのあと手術着と使い捨てパンツをもらい、着替えます。
洋画で見たことがあると思いますが、欧米では前が隠れるだけの割烹着式の服なので、そのまま歩くと後ろが丸見えです。
使い捨てパンツも網状で透けているので、歩くときは後ろをつまんで歩くことになります。

病室に備え付けの電話がありますが、それを使用する場合は専用の電話カード自販機や滞在期間中だけの契約などを利用しなければなりません。
しかし、最近はみな携帯電話を病室に持ち込んで自由に電話しています。
私も自分の携帯を持参しました。

婦人科の病室なので、出産の人から癌の人まで、様々な人が病室にいます。
私が入った日に退院した人は出産でしたが、その後に来た人は婦人病でした。
相部屋だと、同室になった人との相性がいいかどうかは大きな問題です。
今回はみないい人たちだったので、入院生活も快適でした。

ただ、トイレが病室になかったのは残念でした。
だって、例の手術着だから、部屋の外を歩くときは後ろに気を付けないと・・・
午後なんて、他の病室に来た訪問客がうろうろしてますからね~

手術

手術着に着替え終わってしばらくするとお迎えが来て、ベッドごと外来科まで移動しました。
すでに説明は聞いていましたが、ここで手術のために患部にマークをします。
「針のマーク」と聞いていたのでどうするんだろうと思っていたら、テーブルにすっごく長い針が置いてあって、ギクッ!

そこへ先生が来て、手術をするのは自分だと教えてくれましたが、実はこの先生は医長さん。
看護婦もシェフと呼んでいました。
ふっふっふっ、運がいいよね~、医長さんに手術してもらえるなんて~

しかし、「針のマーク」は言葉通り針でマークをすることで、長い針を患部に突き刺すんです。
針を患部に当てて、「麻酔注射くらいの痛みがありますよ」と言われた後、針を刺す痛みがツツッときました。
その後、針をさらに深く差し込んできて、心の中で「イツツツツッ!」と言いながら我慢emoji
十分針が患部に来たところで、皮膚から出ている余分な針を切り落としました。

腫瘍は3個あるので、これを合計3回やられました。
でも、その後ずっと痛んだのは右側だけ。
もしかしたら、生検の時の傷がまだ治っていなかったせいかも・・・

針のマークが終わったらまた病室に戻り、手術時間が来るのを待ちます。
痛い針のおかげで、なんだか病人になった気分だわ・・・

手術の時間というものは、前もって分かっているわけではありません。
先に行われている手術が終わらないと次に行けないので、ひたすら待ちます。
やはり手術が始まるのを待っている家族に「まだ順番来ない」と数回電話しながら待ってましたが、ついにお迎えが午後1時に来ました。

またもやベッドごと手術室に移動しているときに、手術室のある階の廊下にたくさんベッドが置いてあるのが見えました。
ここに置いてあるということは、今手術を受けている人のベッドってことになるけど、本当に全部手術中なのかしら?
もしそうなら、手術室も外科医もたくさんいることになる。
まあ、ここは大病院だからそうかもしれないけど・・・

さて、ベッドは手術室の手前の準備室に入ってきました。
左側の奥に大きな手術室が見えたけど、ベッドはそのまま右側の部屋に入りました。
そこは小さな麻酔室で、奥に小さな普通っぽい部屋が見える。
ふ~ん、小さな手術はこっちの手術室でするんだ、とその時は思ったけど、後でよく考えてみたら、奥の小さな部屋は患者の控室で、そこから大きな手術室に入るようになってるんでしょうね。

手術前に自分の目で手術室を見たのは初めてですが、こんな小さな手術であんな大きな部屋を使うのは申し訳ないと感じるくらい、立派な部屋でした。

さて、麻酔室でベッドから手術ベッドに乗り換えます。
その後少し経つと麻酔医が来て、腕に点滴用の針を刺してくれましたが、さすが専門家です。
たったの1回で見事に成功ですよ!
わたしゃ手術よりもこの針刺しが怖いんです。
病院の看護婦は腕には初めから見切りをつけて、手の甲に針刺してたけど、それでも失敗するんですもの~

手術前で緊張はしているけれど、麻酔医に最後まで質問してました。
鎮静剤の点滴が効いたころに、注射で麻酔剤を入れるんだそうです。
以前に全身麻酔を受けた時は、注射された後すぐに眠たくなったけど、あれは直に麻酔を打ったのかも・・・と言っているうちに、瞼が重くなってきました。

いよいよ手術になりますが、私は寝ているので何も感じない。
手術前に思ったのは、「ちゃんと麻酔が効いてから手術始めてよ」(笑)
針の鈍い痛みから早く解放されたかったので、緊張の中でもホッとした気分でした。

病室に帰ってきたのは午後4時ころ。
まだ麻酔が効いていて、そのまま1時間ほど寝てましたが、5時には完全に目が覚めました。
以前の手術の時には翌日まで寝てたけど、今度は麻酔の量が少なかったのかしら?

ともかく、起きたんだから家族に連絡しないとね。
無事手術が終わったことを家族に報告すると、ダンナもホッとしたようでした。

一人で手術を受けて、終わったら自分で家に電話する。
これって、ここでは当たり前のことだけど、日本ではどうなんでしょうね?

これから入院生活が始まりますが、これは次回に続きま~す。

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